おまえは既に死んでいる4
昔を思い出しちゃったわ!
M子(美和子)は村上春樹の「ノルウェイの森」を約20年ぶり、正確には24年ぶりかに読みT君(隆)と知り合ったころを思い出した。
2010年12月、何か外国人の監督が映画化するらしいという事を夫が聞きつけてきて本を図書館から借りてきた。
そして私も20年ぶりに読んだのだが、その時感じた時よりその性描写の細かさに忘れていた女の性を感じた。
その頃、この作品がなぜみんなが読んでいるのか?興味本位なのか?そんなに生や死に関してみんな悩んでいるのか?
こういう事を考えることがカッコいいことなのか?
わからなかった。
今40歳過ぎ、これを読んでかなり理解できる。
夫はアンチ「ノルウェイの森」であった。
同期の男の子たちが「いいよ!純粋な日本文学だ!」とか「感じる作品だ!」「村上春樹作品いいね!」なんていっている時。
「みんなが読んでるようなものは読まない。」
きっぱり言う隆を気に行っていた。好きだった。
そして今、夫の隆は20年前読まなかった「ノルウェイの森」を読んで、「官能小説か?直子は小雪を想像したんだが?緑はとびっきりかわいい子を想像してるよ!」と言っている姿を見て・・・。
今晩あたりマジで殺す。
と思ってしまった。
あの頃携帯なんて無かった。
隆との連絡は寮の電話だった。
私はアパートに電話を引いていたけれど、黒電話。隆と結婚するのに出た時権利だとか言って電話権利書みたいなものもらったら、知り合いに売って84,000円になったっけ。
隆はワタナベ君みたいだった。
そんなカッコよくは無かったけど、嘘はつかないし、真面目だし、何か凄くこの人と一緒に居たいと思った。
お洒落じゃないし、いろいろな遊びもほかの男の子には教えてもらってけど、隆は知らなかったし、知ろうともしていなかった。
バブルの時期、飲みに行くと居酒屋。おしゃれなカフェには行かなかった。
「ノルウェイの森」でもウイスキーのソーダ割りと言う飲み物が出てくるが、今で言うハイボールだろ!って隆は言う。
そんな感じの隆が好きだった。昔。
でも、今は殺してやりたい。
それにもっと確実に殺してやりたいと感じたのは
「ノルウェイじゃなくてノルウェーだよな!」
「知ってた?ノーベル賞ってノルウェーで決めるけど授賞式ってスウェーデンで平和賞だけはノルウェーでやるんだよ!知らなかっただろう!」
ワイドショウでどーっと流れているような薄学を蹴散らすようになったオヤジは既に死んでいるような感じしかしない。
つくずくおまえは既に私の中では死んでいる。
M子(美和子)は村上春樹の「ノルウェイの森」を約20年ぶり、正確には24年ぶりかに読みT君(隆)と知り合ったころを思い出した。
2010年12月、何か外国人の監督が映画化するらしいという事を夫が聞きつけてきて本を図書館から借りてきた。
そして私も20年ぶりに読んだのだが、その時感じた時よりその性描写の細かさに忘れていた女の性を感じた。
その頃、この作品がなぜみんなが読んでいるのか?興味本位なのか?そんなに生や死に関してみんな悩んでいるのか?
こういう事を考えることがカッコいいことなのか?
わからなかった。
今40歳過ぎ、これを読んでかなり理解できる。
夫はアンチ「ノルウェイの森」であった。
同期の男の子たちが「いいよ!純粋な日本文学だ!」とか「感じる作品だ!」「村上春樹作品いいね!」なんていっている時。
「みんなが読んでるようなものは読まない。」
きっぱり言う隆を気に行っていた。好きだった。
そして今、夫の隆は20年前読まなかった「ノルウェイの森」を読んで、「官能小説か?直子は小雪を想像したんだが?緑はとびっきりかわいい子を想像してるよ!」と言っている姿を見て・・・。
今晩あたりマジで殺す。
と思ってしまった。
あの頃携帯なんて無かった。
隆との連絡は寮の電話だった。
私はアパートに電話を引いていたけれど、黒電話。隆と結婚するのに出た時権利だとか言って電話権利書みたいなものもらったら、知り合いに売って84,000円になったっけ。
隆はワタナベ君みたいだった。
そんなカッコよくは無かったけど、嘘はつかないし、真面目だし、何か凄くこの人と一緒に居たいと思った。
お洒落じゃないし、いろいろな遊びもほかの男の子には教えてもらってけど、隆は知らなかったし、知ろうともしていなかった。
バブルの時期、飲みに行くと居酒屋。おしゃれなカフェには行かなかった。
「ノルウェイの森」でもウイスキーのソーダ割りと言う飲み物が出てくるが、今で言うハイボールだろ!って隆は言う。
そんな感じの隆が好きだった。昔。
でも、今は殺してやりたい。
それにもっと確実に殺してやりたいと感じたのは
「ノルウェイじゃなくてノルウェーだよな!」
「知ってた?ノーベル賞ってノルウェーで決めるけど授賞式ってスウェーデンで平和賞だけはノルウェーでやるんだよ!知らなかっただろう!」
ワイドショウでどーっと流れているような薄学を蹴散らすようになったオヤジは既に死んでいるような感じしかしない。
つくずくおまえは既に私の中では死んでいる。