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おまえは既に死んでいる7

本当に寒い。

まじめに寒い。

確かに寒い。



光代のここの所の口癖である。



隆はあの事件から1年ほどはその上司の元で働いた。

なぜあんな事があったのにあの上司の元で働けたのか?

隆は思い出せない。



ただ思い出せるのは自分は間違っていない。信念を持って上司に蹴り入れた事に関してだけ。

だから翌日の休日出勤も出た。

妻の光代の合わない度のメガネを借り、そのユーザーの名前だけは今でも忘れない。

機械の設置だった。その機械も来た技術マンも昼にカツどん食ったことも忘れていない。

だが、休み明けに部長にO課長にあやまったのか?どうしたのか?まったく思い出せない。

本当にあの事件はあったのか?






光代は今、日本海側の海沿いでも雪がたんまり積もるとある都市に転勤になった隆に付き添い来ている。

実際のところココ最近では単身赴任をしてもらうと言う選択もあったが、子供も小さく、働くつもりはなく、家計的にも隆ひとりの稼ぎで二重生活は無理と判断した。

光代は太平洋側の生まれである。

寒さには慣れていない。



「あんまり汚れ物増やさないでよ!」

「おしっこする時はちゃんと10回以上振るのよ!」



光代の口癖であった。



「洗濯物が乾かないのよ!そう簡単に洗濯物増やさないで!」




その年は雪も多かった。


朝起きると営業者が雪だるま。

隆の赴任当時はそのとある地方都市は、今だ日本経済が活況で一般優良企業の支店が沢山あった。そうでなくとも日本海側の拠点として中小企業の足がかり的な事務所が沢山あった。

そして駅前の賃貸マンションやアパートは人気が高く既に満員、隆は家族と住むために車でしか通えない駅から車で30分の郊外で安アパートを借りた。

転勤時期も11月。かなり中途半端であった。転勤時期は通常3月・4月だろうが容赦無い。



会社の上司は「隆くんに白羽の矢がたった様だよ!会長が是非とも我社の更なる飛躍の為にも全国制覇のためにも日本海側の拠点として盛り上げて欲しいそうだ。」

隆は馬鹿なのでそのままその晩の内に光代に伝えた。

光代からは「矢ガモ?矢を付けたまま何事も無いかのようなカモも日がたてば弱るわ!」



今から思えば一番適切な言葉であった。

光代はその年、冬を迎え、地獄のような日々を送っていた。



その当時隆の赴任先を管轄する支店は群馬にあった。

明らかに日本海側と言っても都市、群馬の物価に比べ高かった。

その当時の支店長は経費にうるさい方で、自ら社宅は安い民間アパートを借り上げていた。

そして、当然、隆はその支店長より高額な賃貸に住む事は許されず、駅から車で30分奥まった、安アパートにしか住めなかった。



その冬は特に辛かった。

光代が悪い訳ではない。

安アパートと言ってもちゃんとした家族の住めるメゾネットタイプ。この頃の流行である。下に1部屋・キッチン・トイレと風呂。上に2部屋。

基本、1階で光代と隆、子供ひとりと暮らした。と言うか暮らせなかった。

立て付けが悪く、部屋の中でストーブを焚いても外気が吹き込む。外に居るのと一緒だった。

燃料代も馬鹿にならずとても2階で過ごすことは出来なかった。



そして、雪も多かった。

雪の中の生活。

スキー場でかまくらの中に入ったことが光代はあった。

ただ生活で雪の壁は無性に腹がたったらしい。

雪かきをしてもまた1時間後には道は無くなる。

坂では滑る。

赴任当初、長靴を買いに行った。長靴の裏面に凸凹な加工がしてあるのは判る。しかし何故か靴裏の真ん中に金属の突起が!あるものがあったそうだ。

しかし光代はその突起のあるものは値段が微妙に高く、無い普通の長靴を買ったとのことだ。

坂で滑る。滑る。ケツを凍った路面で何度打ちつけたことか?

雪の積もった下は凍ったアイスバーン状態であった。



隆が会社から帰ってきた。

光代はすかさず言った。

「死ねば!」



その転勤はO課長との一件が原因なのか?は判らないがその何年後かに隆の家族は大きな逆境の渦の中にあった。

そうそれは「既に死んでいる」ような光景であった。






新年に変な小説UPですいませんが、主人公の隆の信念を評価しUPしました。たぶん殆どの人がつまらないと思っていると思いますが、このものがたりは未だ続きます。と言う事で今年もよろしくお願い致します。なお、今日から愛犬てつは仕事始めですが、4日は働かないと言う信念がある新年なので仕事中に会社からUPです。
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おまえは既に死んでいる6

愛犬てつが送る「おまえは既に死んでいる」シリーズ。



おまえは既に死んでいる1

おまえは既に死んでいる2

おまえは既に死んでいる3

おまえは既に死んでいる4

おまえは既に死んでいる5




隆は入社後今の部署にずっといたわけではなかった。

入社後すぐは直販部隊。とある有名東証1部のメーカーの特約店での直販部門であった。

特約店とはメーカーはどちらかというといいものを開発し作り市場に出す。その出す行為の元締めが特約店の様なもの。

特約店は普通はまたその傘下の販売店に卸す。競合品があればその他メーカーより少しでも売るための施策や戦略もどちらかというと特約店が考える。

一番ひどいのはメーカーがいい加減に作ってしまった品物のアフターケアーの体制は特約店が引き受ける。

でも実績さえ付ければそのメーカーの資本が1円たりとも入っていなくとも発言権は絶大である。新たな商品開発をさせたり、ともすればそのメーカーの経営までタッチすることも可能である。




そんな中の直販部隊に隆は従事していた。直接ユーザーと取引をし、売るのも自分あっての販売。

それと違って販売店営業とは施策が一番。キャンペーン等を企画し、ある商品をわーっと売りまくる。売り上げは多いが差益は少ない。

売り上げは凄いものがあるので仲間の中でも発言権は多いのだ。



しかしユーザーと直には話したことが無いのである程度、販売店の言いなり、言ったことが正しいという世界になりがちである。

A社に対しほぼ当社で決まりですよ!

と販売店担当のB先輩が言ったとして翌日にはC社から他社品が入ってしまいました!!なんて商談が多数。

販売店を信じ切り、キャンペーンのノルマを達成するために虚偽の報告を信じたり、ユーザーへは直接行っていないからしかたないのですが醜すぎます。




そんな環境の中、隆は直販営業から販売店営業に変わり、その数ヵ月後に事件は起きたのです。



ささいな事でした。

隆の先輩の販売店営業と隆の直販先が同じで、同じものを売り込んでいたそうです。

見積りは直販ルートでは過去より販売店仕切りより安くしないと言うルールがありそれを守って見積りを出していたそうですが、その販売店は売り込みが悪くユーザーから嫌われていたそうです。

見積りも出せない様子。そのときその販売店は隆が故意に安い見積もりを出したと先輩に言ったそうです。



良く考えればわかること。ユーザーに先輩も顔を出していればわかること。

だけどその時の社内は隆がルールを破ったと判断。


しかしながら隆は真面目に定価に近い金額で提示。販売店が自分がユーザーに無視されているので隆を追いやりたい気分で先輩にあらぬことを、そしてその上司がそれに同調したのが原因でした。



そして、事件は起き、国分寺駅前で上司殴打事件へと発展してしまいます。





先に殴ったのは上司O課長。

隆はすかさずパンチを避けたのですが、左のこめかみあたりにあたり、眼鏡のフレームに当たり、耳が切れ血が流れ出しました。

その後酒の力も借り意気投合し仲直りとなったのですが、国分寺駅に向かう途中、無償に気に食わなくなり、ついに上司を殴りました。

しかし目当ての上司にはパンチは当たらず、部長の顔面にパンチ。部長の眼鏡はフレームだけ。




それからが凄かったらしいです。

O課長を足蹴り、国分寺駅前の自転車置き場に蹴りつけた。自転車が一斉に倒れ、隆は優越感に満たされたそうです。






「俺辞めるから。隆君を殴ってしまった。」

「やめろよ!バカ!明日会社来るなよ!」



これが別れ際の会話でした。





そのあと、お家へ帰るのに東京駅まで出て山手線に乗り換えたのですが、気がつくと大崎駅で寝てました。山手線の最後は大崎駅で終わるのです。


そこからタクシーでお家得帰ると妻の光代が泣きまくってまっていた。

良く聞くと部長の奥さまから電話があり、どんな遅くなってもいいから家に帰ってきたら電話くれと言うもの。

部長の眼鏡を壊したのによく気を使ってくれたと思いました。




あとで聞いた話ですが、家に帰ってきた時のスーツは血だらけだったそうです。眼鏡は壊れ、良くタクシーに乗れたとの事でした。

翌日は土曜日、休日出勤で機械の納品だったそうです。

光代の眼鏡を借りて出勤したそうです。



聞いた話で隆はあまり覚えていないそうです。


おまえは既に死んでいる5

その駅は国分寺であった。

隆はその駅に降り立った時はただユーザーのお客様のご家族の冥福をお祈りしたかっただけです。

それがお清めをし、帰りの駅では血みどろの展開。




強調文チームワークって必要だろ?

なんで先輩の商談、潰すんだ?

販売店さんを大切にしてよ!



ふざけるな!!



営業マンとして成長してよ!

酒ばっか飲むなよ!


カチん!!!




事の成り行きはこう言う事でした。


次回へ!!!!!!!!!!!


社会人の行動を疑う内容。これで終わってはいけません。隆さん。




理由はさておき、隆は上司を国分寺の駅前殴ってしまったんです。

右目を赤く染め、今のイカ蔵のように。



さようなら。

おまえは既に死んでいる4

昔を思い出しちゃったわ!

M子(美和子)は村上春樹の「ノルウェイの森」を約20年ぶり、正確には24年ぶりかに読みT君(隆)と知り合ったころを思い出した。



2010年12月、何か外国人の監督が映画化するらしいという事を夫が聞きつけてきて本を図書館から借りてきた。

そして私も20年ぶりに読んだのだが、その時感じた時よりその性描写の細かさに忘れていた女の性を感じた。



その頃、この作品がなぜみんなが読んでいるのか?興味本位なのか?そんなに生や死に関してみんな悩んでいるのか?

こういう事を考えることがカッコいいことなのか?


わからなかった。



今40歳過ぎ、これを読んでかなり理解できる。



夫はアンチ「ノルウェイの森」であった。

同期の男の子たちが「いいよ!純粋な日本文学だ!」とか「感じる作品だ!」「村上春樹作品いいね!」なんていっている時。

「みんなが読んでるようなものは読まない。」

きっぱり言う隆を気に行っていた。好きだった。



そして今、夫の隆は20年前読まなかった「ノルウェイの森」を読んで、「官能小説か?直子は小雪を想像したんだが?緑はとびっきりかわいい子を想像してるよ!」と言っている姿を見て・・・。

今晩あたりマジで殺す。

と思ってしまった。









あの頃携帯なんて無かった。

隆との連絡は寮の電話だった。

私はアパートに電話を引いていたけれど、黒電話。隆と結婚するのに出た時権利だとか言って電話権利書みたいなものもらったら、知り合いに売って84,000円になったっけ。

隆はワタナベ君みたいだった。

そんなカッコよくは無かったけど、嘘はつかないし、真面目だし、何か凄くこの人と一緒に居たいと思った。

お洒落じゃないし、いろいろな遊びもほかの男の子には教えてもらってけど、隆は知らなかったし、知ろうともしていなかった。

バブルの時期、飲みに行くと居酒屋。おしゃれなカフェには行かなかった。



「ノルウェイの森」でもウイスキーのソーダ割りと言う飲み物が出てくるが、今で言うハイボールだろ!って隆は言う。

そんな感じの隆が好きだった。昔。


でも、今は殺してやりたい。





それにもっと確実に殺してやりたいと感じたのは

「ノルウェイじゃなくてノルウェーだよな!」

「知ってた?ノーベル賞ってノルウェーで決めるけど授賞式ってスウェーデンで平和賞だけはノルウェーでやるんだよ!知らなかっただろう!」

ワイドショウでどーっと流れているような薄学を蹴散らすようになったオヤジは既に死んでいるような感じしかしない。

つくずくおまえは既に私の中では死んでいる。

おまえは既に死んでいる3

私は現在、ある地方都市の営業所勤務となっている。

東京時代はそれはそれは大変忙しかった。



人間というよりも機械と言うような作業的な忙しさに毎日が占領されていた。



しかしながら家族は幸せであった。



係長ではあったが休日出勤すればするほど金になった。

裏腹に体はボロボロ、心はなぜ休みまで仕事をせねばならぬのか?と言うよりもせねばならぬ何かがあった。

終わらないのだ!

売上を達成させるためにはやらざぬ負えない、休日でなければ仕事は終わらない。

そんな毎日をTは送っていた。



そしてTの家族はその時は幸せであった





ある日、朝である。

Tは会社へ出勤すると1枚のfaxが机の上に置いてあった。



「弔辞」

それは取引先のセンター長のご母堂様が亡くなったとの知らせ。

Tの所属する部の部長とTの直属の上司O課長とTで通夜に参列する事となった。



通夜に3人で参列しお清めの一杯を頂き、最寄りの駅で3人で飲み直した時に事件は起きた。



今のTの人生を決めるような、すでに死んでしまったかの様な序曲のような出来ごとの始まりであった。
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